テル「(定期視察完了…)(総長は…)」
テル「すみません学長、総長はどちらに…」
学長「ネクロ君なら外で見かけたよ」
テル「(人が仕事してる間にどこほっつき歩いて…)」
廊下を歩くテル
テル「(…いた)」
◆
ネクロ「せいぜい束になってかかってこい雑魚共」
子供「うわ大人げねぇー!」
子供「チビの大人のくせに!」
ネクロ「口ばっかじゃなく足動かせ」
子供達とサッカーに興じているネクロ。手ぬぐいを頭に巻いている。
容赦なくゴールを決める
◆
子供「コドモ相手に本気出すなよ!」「ズルイー!」
ネクロ「手加減して欲しいのか?偉そうな事言ってた割に甘えただな」
子供「うるせー!」
子供「囲め囲め!」
その様子を眺めるテル
テルに気付くネクロ
ネクロ「…じゃ、今日はここまで」
子供「えーーーー!」
ネクロ「悔しかったら練習しとけ。ついでに口の利き方も勉強しとけよ」
◆
テルの元に来るネクロ。手ぬぐいを外す
テル「…総長って子供がお好きですよね」
ネクロ「…別に」
テル「僕は隙間時間があっても一緒に遊ぼうとは思わないですもん」
ネクロ「………」
ネクロ「お前だって一局打ってやりゃいい」
テル「僕死んでも接待しませんよ」
ネクロ「それでいいんだよ。大人に本気出されると子供は嬉しい」
◆
テル「…」
ネクロ「お前だって格上に適当に打たれたらムカつくだろ」
テル「そうですね…」
ネクロ「難しい事じゃない。時々真剣に向き合ってくれる大人が周りにいるだけで
随分違う。それだけだ」
テル「…そうですね…」「確かに…僕もそうだったかも…」
ネクロ「外でボール追い回してる奴らだけじゃないからな」
「たまに打ちに来てボコボコにしてやれ」
◆
テル「それで大人げないって指さされるんですね」
ネクロ「そうだ。楽しそうだろ」
テル「ははっ」
テル「…でもそういう相手が、急に来なくなったら、
って構えてしまったりもしません…?」
ネクロ「…だから大勢で関わるんだよ」「一人いなくなっても大したことないように」
テル「…」「僕、まだまだ子供ですね…」
◆
ネクロ「当然だろ童貞なんだし」
テル「またそれですか。それしかないんですか」
「茶化さないで下さいよ真剣に言ってるのに…」
ネクロ「…悪いな、俺周りの大人に童貞がいた事なかったから…」
テル「な…なるほど…」
テル「そう言われると…確かにそれも一つの視点になり得ますね…」
「総長なりに真剣だったんですね…ただ煽られてるのかと思ってましたすみません…」
ネクロ「分かったらとっとと卒業してこいよ」
テル「それとこれとは別の話なんですよ」
ネクロ「そんな大したことじゃねぇから」
テル「なら大人の基準足り得なくないです?」
◆
ネクロ「そう来るか…」
テル「譲りませんよ…」
テル「大体総長そういう話題が好きだからそっちに持っていきたいだけですよね?」
ネクロ「何だ人を猥談好きみたいに」
テル「その通りですよね」
ネクロ「まぁ…」
テル「認めてしまいましたか…」
ネクロ「大人だからな…」
テル「流石ですね…」
ネクロ「せいぜい見倣えよ…」
テル「検討します…」
======